栃木の国保 Vol.70 2020.1/ New Year
新年のごあいさつ 国民健康皆保険制度の堅持と 改善強化に向けて 栃木県医師会 会 長 太 田 照 男 新年明けましてお ます。 新春を迎え、栃木県国保 員の皆様のますますのご健勝 幸を心からお祈り申し上げますと ともに、県医師会への特段のご指導、 ご鞭撻に対しまして改めまして厚く 感謝申し上げます。 昨年を振り返りますと、とりわけ 感じますことは、令和元年8月下旬 に九州地方を襲いました大雨の被害、 その翌月の関東地方を直撃しました 台風 15号の上陸により特に千葉県で は、大規模な停電等により、ライフ ラインが長期間 わたり復旧できま せんでした。さらに 10月には台風 19 号が東日本を通過し記録的な豪雨に 伴い、本県においても堤防の決壊や 氾濫が相次ぎました。被害にあわれ た多くの被災者の皆様に対し、心か らお見舞いを申し上げます。また明 るいニュースとしては、 31年ぶりの 皇位継承が行われ、平成から令和へ 新時代の幕開けとなりました。9月 20日から「第9回ラグビーワールド カップ2019」 決勝で強豪の南アフ のの、過去最高の成績と 8の成績でした。 ところで、本会は医師と家族・従 業員等からなる医師国民健康保険組 合を運営しておりますが、被保険者 の所得水準の高い国保組合の国庫補 助率3 ・8 %の削減が実施され、今年 は最後の年になります。国庫補助金 が減り、被保険者が減少傾向する中、 超高額薬剤(オプジーボやキムリア 等)の出現により医療保険財政を圧 迫しております。 国民健康保険は、政府管掌健康保 険と比べ被保険者の年齢構成が非常 に高く低所得者ならびに無職の割合 が高いという構造的 問題を抱えて おり、特に保険料の滞納者が増加し、 厳しい財政運営を迫られておりま す。厚生労働省が公表した2017 年度国保収納率による 、全国平均 92 ・45 %でありますが、本県は 90 ・15%にとどまり、5年連続で、 「全国ワースト2」の 46位となってお ります。 皆様方には、このよ 況のなか、国保の健全な ため、日夜ご精進・ご努力を いておりますことに、心から敬意 表します。 今年は東京オリンピック・パラリ ンピックの開催も控えておりますが、 医療界には医師の働き方改革をはじ め、地域医療構想における地域包括 ケアシステムの構築等、多くの難問 が山積しております。 こうした課題解決に向け関係団体 の皆様と手を携えて、世 の冠たる 国民皆保険制度 堅持しつつ改善強 化に向けて全力を尽くすことを心か らお誓いして、新年のご挨拶とさせ ていただきます。 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 4
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