栃木の国保 Vol.70 2020.3/ SPRING

色の通知を作成しました。やはり足利市 も ~ 代の受診率が低いので今後はこ の世代へ勧奨に力を入れていきたいと 考えています」と話します。 また奈良保健師長は、「勧奨通知だ けではなかなか受診に繋がらないので、 市内イベントでのチラシ配布をはじめ として幅広くPR広報を実施していま す。さらに国保連合会『保健事業支 援・評価委員会』を活用することで受 診率向上に関する助言を受けながら独 自の取り組みを新たに実施しています」 と効果的な広報を幅広く実施する必要 性を強調します。 第三者行為該当レセプトの発 見に努める 保険者努力支援制度の評価指標にも なっている第三者求償に係る取り組みに ついてうかがうと柏瀬主事は、「窓口で 給付関係の受付があった際に、交通事故 によるものかを確認することで届出の勧 奨を行っています。また、新聞などから も情報収集を行い第三者行為該当レセプ トの発見に努め 傷病名での抽 出やアドバイザー制度、足利市では現在 取扱いはありませんが求償範囲の拡大な どを積極的に活用して該当するものは漏 れることなく求償していきたいと考えて います」と前向き話します。 保険者努力支援制度はよいモ チベーション 保険者努力支援制度についてうかが うと中村主幹は、「取り組んだ結果が、 すぐに目に見える形(交付金)として 跳ね返ってくるため、職員のモチベー ションにも繋がります。しかし、毎年 変わる評価指標や基準に対応しながら 事業を推進するには、時間的な問題と 部局を越えた事業であることの難しさ を感じています」と話す一方、「始まっ たばかりの制度ですので、国、県、市 町が意見を出し合って前向きに制度が 改善していけばと良いと思います。最 終的には、住民が健康で医療をなるべ く必要とせず生き生き生活ができる ことを願っています」と制度のメリッ ト、デメリット触れつつ、住民のた めにもさらによりよ制度となること に期待を寄せます。 初期段階における滞納整理 国保税の収納率向上へ向けた取り組 みについては総務部収税課整理担当 の齋藤主幹、齋藤主査にうかがいし た。主な取り組みについて齋藤主査は、 「滞納初期段階(前年分、現年分)に おける計画的滞納整理を実施してお り、それに特化したチームを作成し滞 納処分を進めています。また、督促の 翌月に必ず催告を出すことで早期の滞 納整理を徹底しています。催告の回数 を増やすことで、現年分の滞納整理に も力を入れています。さらに、所得が 大きい方などの重点管理案件に対して は、深度ある財産調査と厳正な滞納整 理を実施しています」と力強く話します。 外国人の勤め先や財産の調査 に苦慮 課題や問題点についてうかがうと齋藤 主査は、「足利市は、地理的にも近県へ 働きに出る外国人の数が多く、勤め先や 財産の調査が難しい場合があります。ま た、国保制度への理解不足による滞納へ の対応にも苦慮しています」と難しさを 話します。 さらに、「制度の理解不足による滞納 は外国人に限ったことではありません。 国保税が世帯主に課税されることを理解 してもらえない場合が多く、国保加入者 に所得があっても、世帯主に資力がない 場合の対応が難しく課題だと感じていま す」と国保税特有の滞納整理の課題を挙 げます。 地道な取り組みが収納率向上 に繫がる 収納率向上に向けた取り組みについて うかがうと齋藤主幹は、「特別なことは していません。法令に基づき厳正な処分 を行い、各担当者が滞納に対して、毅然 とした態度で公平・公正な取り組みを 行っていることが、収納率向上に少しず つ繋がっているのだと思います」と話し ます。 最後に、飯塚収税課長は、「職員一人 一人が、モチベーションを保ちながら 日々の業務に取り組むことが重要。異 動などでエキスパートな職員がいなく なったとしても、変わらず業務ができ るようにすることが組織として必要な ことであり求められています。今まで に取り組んできたことを地道に続け いくことが、結果として、収納率向上 に繫がっていくと考えています」と総 括しました。 40 50 勧奨通知 保険年金課 柏瀬主事 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 12

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