栃木の国保 Vol.71 2021.1／ NEW YEAR

全国の国保関係者が参集して開催さ れる本大会は、今年度は新型コロナウ イルス感染対策により、例年より規模 を縮小しての開催となり、平井伸治全 国知事会代表（鳥取県知事）の開会の 辞で開幕した。 平井知事は、「新型コロナウイルス が日本中を席巻ている中、地域の医 療、健康及び命を守ることが我々の務 めである」とし、「新型コロナウイル スの死亡者数が他国よ り抑えられて いるのは、国民皆保険制 度があるか らこそである」と述 べた。また、国 保制度の安定化については、「毎年の ３４００億円の公費投入は当然行われ るべきもの」と述べ「保険制度全般に 対して、国は責任を果たしてもらいた い」と訴えた。最後に「国保があるか らこそ、日本の医療は守られている」 と力強く述べた。 次いで主催９団体を代表して、岡﨑 誠也国保中央会会長（高 知県高知市 長）が挨拶を述べた。挨 拶のなかで 新型コロナウイルス感染症に対し、国 を挙げて対策が取られていることにつ いて、「国民皆保険の一翼を担う重要 な立場から万全を期したい」と述べた。 また、国保制度は、「施行以来『相 扶共済』の精神のもと国民皆保険制度 の中核を担ってきたが、国保の抱える 構造的課題により、国保運営は極めて 厳しい状況が続いている」とし、「多 数の保険者では、一般会計からの多額 の繰り入れを余儀なくされ、制度崩壊 の危機的状況が続いてきた」と述べ。 さらに、「国からの更なる財政支援 国保中央会や都道府県国保連 合会など、国保関係９団体は 、 月 日、東京都・砂防会館（シェ ーンバッハ・サボー）にて「 国保制度改 善強化全国大会」を開催し、 「医療保険制度の一本化を早期に実現す ること」など 項目の決議を満場一致で採択 した。決議には、国保の 財政基盤 のための公費投 入を確実に実施すること、普 通調整交付 金が担う自治体間における所 得調整機能を今後も維持し、 見直しを行 わないことなどが盛り込まれ た。大会終了後 は、 決議の実現に向け、 政府・政党関係者や地元選出 国会議員への陳情 実施した。 11 13 10 国保制度改善強化全国大会 ▲開会の辞を述べる 平井伸治 全国知事会代表 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 8