栃木の国保 Vol.71 2021.3/ SPRING

▲一体的実施に関する3課担当者打ち合わせ。(左から保険年金課 佐久間保健師、高齢福祉課大島保健師、健康課須藤保健師) 18 20 0 2 5 65 35 05 1 74 75 . 45 7 5 7 9 76 73 66 25 99 保健師 活動報告 ― ― 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 16 ◆日光市の概要 日光市は、平成 年3月 日、旧今市市、 旧日光市、旧藤原町、旧足尾町、旧栗山村 の2市2町1村の合併により誕生しました。 この2市2町1村は、豊かな自然環境と貴 重な歴史的・文化的遺産随所に湧出する 豊富な温泉など、恵まれた観資源を基盤 として発展してきました。また、栃木県の 北西部に位置しており、夏季は比較的涼し く、冬季は氷点下になることもあります。 一年を通して、観光・ スポーツ・レクリエー ションを可能にしており、国内外から多く の観光客が訪れています。 人口は8 , 805 人(令和 年 月末) で年々減少傾向にある中で、 歳以上の人 口の割合は . %と高い状況です。市の医 療費は年々増加傾向にあり、特に、後期高 齢者の一人当たり年間医療費は県内で 位 となっています。 ◆高齢者の保健事業と介護予防の 一体的実施事業について これまで、 歳以下の国保加入者が 歳 以上の後期高齢者へ移行し、医療保険が変 更になることで、保健事業が適切に継続さ れず、健診のみの実施となってしまう状況 にありました。こうした課題に対し、市民 に身近な立場から、きめ細やかなサービス を提供でき、保健事業や介護予防のノウハ ウを有する市町が、個々の事業を一体的に 実施することが求められま した。 日光市では、令和2年度より、この「高 齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事 業(以下、一体的実施事業という )」を、健 康課(健康部門)、高 齢福祉課(介護部門)、 保険年金課(国保・後期高齢者医療部門) の3課を中心として行って います。 今回は、この 一体的実施事 業の「高齢者 への 支援」につい てお伝えして いきたいと思 います。 ◆糖尿病重症化予防事業 (保健指導)について 【目的】糖尿病の状態に合わせて適切な 指導等を行うことにより、生活習慣の改 善や適切な治療に結び付け、重症化を防 ぎ透析への移行を阻止します。 【対象者】HbA1c7 0%以上かつ、 eGFR 未満または尿蛋白+以上の ~ 歳 【内容】管理栄養士による6か月間の個 【実別施保状健況指 】 導 前年度の健診結果を基 に、 保健師により面接、手紙、電話で勧奨を 行いました。今年 度からの試みで すが、 現在2名が参加されており、 栄 と一緒に、運動や食生活の見直し、服薬 管理の確認等を行っています。 【課題】事業の周知と、対象者自身の病 態や将来的なリスクについて理解してい ただき、行動変容に結び付けていけるか が課題となっています。 ◆健康状態不明者対策事業について 【 目的】健康状態不明者について、後期 高 齢者の質問票(以下、質問票という)等を 活用し、状況を把握します。 【対象者】KDBで抽出された、健診 ・医 療・介護サービスを受けて いない 歳以上 【内容】対象者に対し質問票を送付しま す。回答者には、結果票に各課の情報を同 封し返送します。結果でリスクのある方に は、状態を確認し必要な支援につなぎます。 質問票未回収の方には、保健師等が訪問を 行うことで状況を確認しま す。 【実施状況】対象者 261 名に対し、質 問票回答者は 193 名( . 9 % )、聞き取 り等による状況確認 名( . 3 %)、計 259 名( . 2 %)の把握ができました。 【課題】聞き取りや訪問では、対象者が 重度の認知症でその対応に苦慮されている ご家庭や、対象者の介護を家族だけで担い 悩みを抱えているご家庭等があることがわ かりました。そのため、相談しやすい環境 づくりや、地域資源活用における周知を 日光市 保険年金課 保健師 佐久間 浩美 超高齢社会における市民の健康を守るために 一体的実施におけるフレイル予 防事業と活動報告

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