栃木の国保 Vol.71 2021.3/ SPRING

徹底していきたいと考えています。 ◆通いの場を活用したフレイル 予防事業について 【 目的】通いの場に 、保健師等医療専 門職が 介入し、参加者が自身の健康状態や ルに関心を持ち、フレイル予防の機会な るよう働きかけを行います。また、状況に 応じて、医療や介 護サービス等につなぎます。 【内容】対象者に質問票に回答して いただ き、その1か月後を目安に、個別面接を行 います。通院状況や服薬状況等の確認も含 め、結果を踏まえて対象者自身の健康状態 等を把握し、今後 の取組みを一緒に考えます。 【実施状況】質問票回収数は106名で、 順次個別に結果説明を行っています。質問 票の結果は、全体の分析を行い、医師と共 有しました。今後は、分析結果を踏まえた 講話等も検討しています。 【課題】対象者には、独居高齢者が多く、 今回、質問票を通して一人ひとりと向き合 えたことで、生活上の困り感等も具体的に 把握する ができまた。把握された内 容について、個別的な支援だけでなく、市 【対象者】 通いの場の参加者 【内容】1~4回の介入を行います。 1回 目は、体力測定や質問票、PT(理学療法 士)によるミニ講話を行います。2回目は、 その結果をフレイルのリスクと併せて確認 し、PTによる今後の取組みについての講 話を行います。3回目は再度体力測定や質 問票等を行い、4回 総合的な結果を踏 まえ健康相談等を行います。 【実施状況】今年度は 月から2か所の通 いの場に介入し、1回目が終了したところ です。体力測定は学生以来とおっしゃる方 もおり、やる気に満ち溢れていました。ま た、PTの協力のもと、日常生活の中でで きる体操の紹介もあり、通いの場の活動で も取り入れてい ただけることと なりました。 【課題】今年度は新型コロナウイル ス感染 症の影響により、通いの場自体が中止や延 期となり、安定的に実施することができま せんでした。このため、次年度も継続して 実施していきます。 ◆栗山診療所連携した フレイル予防事業について 【目的】日光市では、保険年金課の 保健師 が、定期的に、栗山地域の医療の拠点とな る栗山診療所に従事しています。これらを 生かし、栗山診療所と保健師が連携し、フ レイル予防の普及啓発を行 います。 【対象者】栗山診療所をかかりつけ とする 後期高齢者 全体の取組みとして、関係課や関係機関と 連携していかなければと考 えています。 ◆今後の展望 令和2年度から 一体的実施事業 がス タートしましたが、関係3課で同じ方向 を向いて進めていくことの難しさに加え、 コロナ禍での実施であったため、課題は 山積みでした。しかし、それぞれの課の 取組みを共有ていく中で本事業が確 実に前進していることを感じ ます。 高齢化が加速する日光市にとって、 フ レイル予防の普及啓発は大変重要なこと と捉えています。そのため、今後も、こ の一体的実施事業を通して人生 100 年 時代を見据えた高齢者の健康増進を図り、 一人ひとりが自分らしく安心して生活で きる地域づくりを目指していきます。 11 ▲通いの場で、体力測定(握力)を実施 ▼通いの場での、PTによる講話の様子 ▲定期的に栗山診療所で行われている鈴木保健師による 保健指導の様子 ▲保険年金課保健事業係 (前列中央が伊藤課長、前列左が執筆者) 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 17

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