栃木の国保 Vol.71 2021.6/ SUMMER

プロフィール 大 おお つ 津 智 とも ひと 仁 宇都宮文星短期大学専任講師 管理栄養士・日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士・健康運動指導 士。宇都宮文星短期大学専任講師。栃木県医科学センター協力栄養 士。アスリート、保護者、指導者向けに栄養講習会を行う。 μg 36 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 17 もちろん鮭やイワシの缶詰からも摂 取することができます。日常的に魚 を 食べることでV.Dの摂取量を増や す ことができます。 また、今はV.Dが添加(強化)さ れたヨーグルトや牛乳などの乳製品 も 多く販売されています。このような 食 品をうまく活用することで無理なく V.Dの摂取量を増やす ができ ます。 2つ目の方法は日光浴で紫外線を浴 びることによって体内でV.Dを作 り 出す方法です。紫外線量が減ってし ま う冬場に問題になることが多いです が、夏のこの時期も外出自粛の影響 で 日光を浴びるとができない可能性 も あります。 5・5 を体内で産生するための日 照時間は、季節や緯度によって異な り ますが、7月の北緯 (つくば)の場 所で3・5分になります。これ は手の 甲と顔に紫外線が照射した場合にな り ますので、これからの季節は肌の露 出 が増えることでもっとたくさんのV. Dを体内で作り出すことができるよ う になります。 しかし、在宅勤務やオフィスなど1 日室内で過ごす場合はどうしても紫 外 線を浴びる機会が少なく、 血液中のV. D濃度が低くなる可能性があります。 スポーツ選手のデータになりますが、 野外競技に比べ、屋内競技は血液中 の V.D濃度が低いという報告もあり ます。 また、SPF値の高すぎる日焼け止 め も紫外線を遮断してしまうの で、 長時間外で活動を しないであれ ば、数値が低いものを使用すること をお勧めします。体内でV.Dの合 成量増やすためにも食事だけでな く、運動不足解消を兼ねて野外での ウォーキングなどを行い日光に当た る時間を設けることもよいでしょう。 コロナ禍による影響でこれまでの生 活には戻ことは難しいですが、日 々 の手洗いなどの衛生管理はもちろん、 食事や生活習慣に対する意識を少し 変えるだけでも免疫力を高めること ができます。大切なことは継続す ことです。 4.次号に向けて 今回は免疫力を高める栄養素として V.Dを紹介しました。ぜひ、食生 活 に取り入れてみてください 次号ではプロバイオティクス等につ いてご紹介します。

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