栃木の国保 Vol.72 2022.3/ SPRING

那須疏水の桜 10 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 13 せて進められています。 那須塩原市は、「ここに住ん でいれば安心」と実感できる よう、持続可能なまちの構築 に向けて、「那須野が原グリー ンプロジェクト」に取り組ん でおり、令和4年は、地域の 再生可能エネルギーを最大限 に活用して、エネルギーと経 済の地域内循環を実現するた めの地域新電力の設立や、災 害対応力強化のため、停電時 の電力供給も可能な脱炭素先 行地域の構築などが進められ ています。 観光分野においては、令和 3年9月に、日光国立公園内 の塩原・板室温泉地区が、県 内初となる環境省の「ゼロカー ボンパーク」に登録される他、 月には、独自の新型コロナ ウイルス対策などが評価され、 国際的な認証団体「グリーン・ デスティネーションズ」から、 那須塩原市が「世界の持続可 能な観光地トップ1 00選」 に選出されました。 今後もウィズコロナ・アフ ターコロナを見据えた、持続 可能な選ばれる観光地づくり を進めるなどのまちづくりを 目指す那須塩原市に、医療費 適正化対策の 課題や問題点、 税収納率向上や保健事業の取 り組み等について伺った内容 を紹介します。 なお、今般の新型コロナウ イルス感染症(以下、コロナ) 感染拡大防止のためZoom を使用して、国保年金課の秋 元主査にお話を伺いました。 はじめに、国保部門の取り 組みについて伺いました。 那須塩原市では、不当利得 返還金の適正な債権管理に力 を入れ、日々の適正な債権管 理に努められているといいま す。課の重点事業としても挙 げられており、監査でも指摘 が多い部分であることから返 還金の納付が困難な対象者に 対して積極的に保険者間調整 を進める取り組みを行ってい るといいます。 しかし、「いまのご時世で知 らない番号に警戒し、連絡し た電話に出てもらえないこと や着信の折り返しもなく、郵 送した通知にも反応がないこ とが多くあります。本人と かなか連絡が付かず、円滑に 調整が出来ま せん」と話し、 本人と連絡がとれ、同意が得 られれば本人が返還金を納付 することなく、保険者間調整 での処理が可能となることや、 送付した通知の内容について 説明をすることも となる が、その案内にも至らずに未 納として残ってしまうなどの 理由から返還金の削減に苦慮 されているといいます。 また、不当利得返還金発生 の大きな要因として、誤った 保険証での医療機関受診が挙 げられ、『手元にある保険証を なぜ使ってはいけな いのか』 『社会保険の保険証 が届いて いないため旧保険証を使用し た』などの理由が 多く、「医 療機関受診の 際に窓口へ保 険証の切り替え中であること を伝えた上で診してもらえ ればスムーズに調整がつきま すが、何度伝えても理解が得 られず繰り返し利用されてし まう点に苦慮しています」と、 適正な債権管理の徹底

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