栃木の国保 Vol.72 2022.9/AUTUMN

足利市 保険年金課 手前 菊芋:血糖値の上昇を抑制するイヌリンが多 く含まれる。今、背丈ほどの高さに成長している。 右手奥 かぼちゃ:昨年の残滓をコンポストで堆肥 化し、今年の春畑に撒いたら自然発芽したもの。 課長 石 いし 井 い 徹 とおる 20 30 10 30 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 9 若い頃、テニスやゴ ルフな ど時々で流行したこと に夢中 になった時期もありま したが、 どれもそう長続きしま せんで した。こんな飽きっぽ い私の 趣味は何かと改めて考 えても すぐに思い浮かびませ んでし たが、仕事と睡眠以外 で多く の時間を割いてるも のだと すれば、家庭菜園です 数年前、定年退職し た父 がライフワークにして いた家 庭菜園の畑の一角に新 居を設 け、妻と長男の3人で 住み始 めました。 休日になると朝早く から父 に手伝いを頼まれて、 当時 歳代半ばの私には家庭 菜園に 何ら魅力を感じられ せんで した。それどころか、 畑仕事 に費やす労力と収穫し た野菜 とを比べて『スーパー で買っ た方が余程安いのに…』と思っ ていました。 長男も小学生になる 頃から 時折手伝うようにな り、父は 孫と一緒に 毎年嬉しそ うに じゃがいも掘りやきゅ うり苗 を植えたりしながら、 余生を 楽しんでいるようで した。そ んな父が 年前に他界し、畑 を相続した私は生前に 伝授さ れたことを 一つずつ思 い返 しながら家庭菜園を引 き継ぎ、 今に至っています。 じゃがいも、きゅう りなど 定番の夏野菜、秋から 冬の里 芋や八頭は毎年種芋と して少 し残して春先にまたそ れを植 えます。飽きないよう に毎年、 少しずつ新たな野菜 挑戦し、 これまでに延べ 種類以上栽 培してきましたが、今 年は血 糖値がやや高い自身の 健康を 考えて菊芋(写真)に 初挑戦 しています。 自分の意思で野菜づ くりを 始めてみると結構楽 しく、ま た、畑仕事の適度な運 動が健 康維持にも一役買って いると 思っています。これが 、不摂 生な生活から脱却でき ない私 の唯一の健康法なのか も知れ ません。 小学生だった長男 は、県外 で昨年8月に生まれた 子ども と奥さんと3人で暮ら してい て、子育てに奮闘中で す。残 念ながら、コロナ禍で 孫の顔 を見る機会があまりあ りませ んが、小学生に成長す る頃に は父のように孫と一緒 に野菜 づくりをすることを目 標にし て、家庭菜園を続けよ うかと 思っています。 今では、畑仕事に費 やす労 力と収穫した野菜を比 べる となく、家庭菜園には、『スー パーでは買えない大切 なもの がある。』と思っています。

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