栃木の国保 Vol.73 2023.1/NEW YEAR

国保の安定的運営に向けて 栃木県国民健康保険団体連合会 理事長 塚 隆 志 新年のごあいさつ 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 2 新年明けましておめでとうござ います。 令和5年の年頭にあたり、謹ん でご挨拶を申し上げます。 旧年中は本会の事業運営につき まして、格別のご理解とご協力を いただきましたことに、厚く御礼 申し上げます。 昨年は、新型コロナウイルスに 対し、日常生活や経済活動におけ る感染防止の 取り組みについて、 医療機関体制をはじめ、自治体に よる対応が強化されたことにより 減少傾向がみられる時期もありま したが、世界情勢の変化による地 域経済への影響など、国民の不安 や緊張はなおも続く状況でござい ました。そのような中、新型コロ ナウイルスに対し、最前線で治療 や感染防止策に取り組まれている 医療関係者や、国保制度における 感染症対策の各種業務にご尽力い ただいた保険者の皆様には、改め て敬意を申し上げます。 さて、国民健康保険は、地域医 療の確保や地域住民の 健康の保 持・増進に重要な役割を果たし国 民皆保険制度の中核を担ってまい りました。しかしながら、国民健 康保険は、国において、将来にわ たり持続可能で安定的な制度の再 構築を図り抜本的な改革が実施さ れましたが、構造的な要因のほか、 高齢化や医療の高度化による医療 費の増加、被用者保険の適用拡大、 長引く新型コロナウイルス感染症 により、依然として厳しい財政状 況が続いており、国民皆保険制度 のセーフティネットである国民健 康保険の運営を安定化させていく ことは、我が国の社会保障制度上、 大変重要な課題となっています。 このような中、国が進める審査 支払機関改革の実施に向けて取り まとめられた「審査支払機能に関 する改革工程表」にて、国保連合 会と支払基金においては、審査結 果の不合理な差異の解消に向け、 審査基準やコンピュータチェック の全国統一に取り組むこととされ ているほか、システムの整合的か つ効率的な在り方として、令和6 年度には支払基金新審査支払シス テムにおける受付領域の共同利用、 令和8年度には審査領域の共同開 発及び開始が予定されており重 要な課題となっているところでご ざいます。 また、データヘルス改革に係る 対応といたしましては、オンライ ン資格確認によるレセプト振替・ 分割処理の適切な実施、健診・医 療・介護などのビックデータを活 用した保険者が取り組む地域住民 の健康づくりの支援ほか、国に おいて新たに導入される電子処方 箋管理システムの運用など、法に 定められた役割と責任を果たして 参ります。 さらに、新型コロナウイルスに 関連する対応として、引き続きワ クチン接種に係る請求支払事務を 担わせていただいており、今後も 微力ながら公的機関としての責務 を果たして参りたいと考えており ます。 今後も、このような国の動き 適切に対応するとともに、保険者 が取り組む地域住民の健康づくり や医療費適正化の支援に努め、保 険者の共同目的達成機関としての 役割と使命を果たして参る所存で ございます。 会員の皆様におかれましては、 今後とも更なるご支援、ご協力を 賜りますようお願い申し上げます とともに、益々のご多幸とご発展 を心から祈念申し上げまして、新 年のご挨拶といたします。

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