栃木の国保 Vol.73 2023.1/NEW YEAR

新年のごあいさつ 歯と口と栃木の国保 栃木県歯科医師会 会長 赤 沼 岩 男 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 5 新年明けましておめでとうござ います。栃木県民の皆様、栃木県 国民健康保険団体連合会会員の皆 様には、日頃、本会並びに歯科医 師国民健康保険組合に 対しまし て、ご理解、ご協力、ご支援を賜 り、感謝申し上げます。さて、昨 年も、新型コロナウイルス感染禍 の中であっも、行動制限が緩和 され、我が栃木県においては、い ちご一会とちぎ国体が、予定通り 盛大に開催されました事は誠 喜ばしい事でありました。我々栃 木県歯科医師会は、選手達の口腔 管理や救護の一助として、関わら せていただいた所であります。ス ポーツ選手にとっても、『歯は命』 であり、アスリート達育成にお いても、口腔領域は、非常に重要 であり、歯科の介入が、今、重要 視されております。 現在、『フレイル』という言葉 をよく耳にしますが、これは、か らだの“虚弱”を表わすもので、 健全でもない、要介護でもないと いう、信号で言えば、黄色の状態 をいいます。こフレイルの上流 が口で『オーラルフレイル』と言 います。口から全身のフレイルに 陥るという事に注意が必要になり ます。虫歯のない、しっかりとし た歯、よく噛めるための歯並びと 嚙み合わせ、よく飲み込めるため の顎顔面及び舌の筋肉、そして、 清潔な口腔内、これさえ完備して いるだけでも、フレイルは、か り防ぐ事が出来ます。子供から大 人、高齢者になるまで、一生、己 の口の管理が重要です。食べる事 で命が始ま、食べられなくなっ て命を終える。これを全うするに は、まず、歯と口であります。平 均寿命でなく、健康寿命すなわ ち、己れの口で一生食べ続け、介 護状態にならずにどれだけ長く自 立して生きられるかが、非常に大 切であります。 栃木県歯科医師会では、今、特 に後期高齢者のフレイルを、口か ら、まず、守ろうと、栃木県後期 高齢者医療広域連合と連携して、 各市町単位で、集団型歯科健診事 業を展開しようと、各市町郡市 歯科医師会との協力で、行動して いる所です。この健診により、高 齢者のオーラルフレイルを発見し、 治療や保健指導を促すいう取り 組です。そして、可及的に、黄色 信号から青信号に戻す事で、健康 寿命延命の一助とし、結果、医療 費の抑制にも繋がる考えていま す。 現在、毎年、医療費が膨らむ中、 国保の財源も圧迫し、我々の歯科 医師国民健康保険組 合への、国 からの補助率も下げら れる状況 で、危機感を抱いている所でもあ ります。本会におきましても、 「健 全なる肉体は、健全なる口腔に宿 る」「命の根源は、己れの口で食 する事なり」と、歯と口の健全が 全身の健康に直結する事を県民の 皆様に、普及啓蒙を通して、各種 事業を実践して参ります。そして、 「栃木の国保」 全なる運営の 存続に寄与して参りたいと存じ す。どうぞ、これからも、国保連 合会会員の皆様のご支援ご協力 を切にお願いいたしま 、本年 も、皆様にとって良い年でありま す事を願いまして、新年のご挨拶 とさせていただきます。

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