栃木の国保 Vol.73 2023.1/NEW YEAR

進に寄与してきたが、国保制 度の構造的な問題により国保 の運営は厳しい状況が続き、 やむを得ず一般会計からの多 額の繰り入れを余 儀なくさ れ、制度崩壊の危機的な状態 が続いてきた」とし、「国か らの更なる財政支援の拡充に より国保財政の基盤強化を図 り、平成 年度より都道府県 が国保運営の責任主体となり これまで順調に運営されてい るが、少子高齢化が進む中で 医療費の更なる増加や低所得 者の増加、新型コロナウイル ス感染拡大の影響により、国 保の事業運営は厳しい状況が 続くことが見込まれる。国保 関係者は保険者機能を発揮し 引き続き事業運営に努力する 所存であるが、将来にわたり 国保制度を持続可能とするた め、も重要な責任をしっか り果たすことが強く求められ る」と述べた。 具体的には、「新たな国保 制度を安定的に運 営するた めの大前 提である 毎年度 3,400億円の公費投入を 今後も確実に実施すること」、 「医療分野におけるDX推進 の柱である国保総合システム の次期更改や運用に当たって は、市町村等保険者 に追加 的な財政負担が生 じないよ う、国の責任において必要な 財政措置を講じること」、 「国 や地方自治体から要請を受け、 様々な業務を実施している国 保連合会が、今後とも地方自 治体の医療・保健・介護・福 祉業務支援の役割を十分に果 たせるよう、必要な措置を確 実に講じること」を強く求め るとともに、生活保護受給者 の国保等への加入の議論につ いては、安定化に努めている 国保財政を悪化させる恐れが あることなどから、一貫して 反対していくと述べた。 最後に、「国保が抱えてい る当面の重要課題の解決に向 けた決議を行い、国にその実 現を強く求めていく」と訴え た。 続いて、全国町村会を代表 し、木野隆之 岐阜県輪之内 町長が、「組織の総意を結集 して、本大会における決議の 実現に向け、断固邁進すこ とを誓う」と大会宣言を読み 上げた。 その後、来賓挨拶として伊 佐進一 厚生労働副大臣兼内 閣府副大臣、中川貴元 総務 大臣政務官、田村憲久 自由 民主党社会保障制 度調査会 長・元厚生労働大臣、牧山ひ ろえ 立憲民主党参議院議員 会長代行が登壇し、祝辞を述 べた。 挨拶後、議事に入り、議長 団に古口達也 国保中央会副 会長(栃木県茂木町長)、全 30 ▲ 主催者挨拶をする岡﨑誠也 国保中央会会長 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 9

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