栃木の国保 Vol.73 2023.3/SPRING
ウイルスの影響もあり、依然として 厳しくかつ困難な状況が続いている。 こうした状況の中、国が進める審 査支払機関改革の実施に向けて取り まとめられた「審査支払機能に関す る改革工程表」に基づき、国保連合 会と支払基金においては、審査結果 の不合理な差異の解消に向け 基準の原則全国統一、整合的なコン ピュータチェックの実現に向けて取 り組む必要があるほか、システムの 整合的かつ効率的な在り方に係る対 応として、令和6年度には受付領域 の共同利用や国保総合システムのク ラウド化、令和8年度には審査領域 の共同利用を開始することとされて いる。しかしながら、システム更改 には多額の費用を要することとなり、 その財源の確保が全国 的な課題と なっている。 また、国においては、人生100 年時代を見据え、誰もが安心できる 全世代型社会保障制度の構築ため、 生涯現役で活躍できる社会づくりの 推進が行われるとともに、骨太方針 2022においては医療費適正化計 画の在り方の見直しの推進などが盛 り込まれたところである。これによ り、保険者においては予防・健康づ くり事業の一層の推進が必要となる ことから、国保データベース(KD B)システムの活用支援、医療保険 情報を活用したデータ分析業務、次 期データヘルス計画の策定支援等の 充実が課題となっている。さらに、 デジタル社会の実現に向けた重点計 画として、オンライン資格確認の基 盤を活用した全国医療情報プラット フォームの創設など、医療DXの推 進が行われることとなっていること から、全国の国保連合会と連携し、 公的機関としての役割を検討する必 要がある。 本会としては、このような状況に 柔軟に対応するため経費節減に努 めながら計画的かつ健全な財政運営 を推進するとともに、専門知識等を 有する人材の育成や情 報セキュリ ティの強化などの事業運営基盤を強 化したうえで、将来にわたり保険者 の共同目的達成機関としての役割と 使命を果たすことを念頭に、国民健 康保険及び後期高齢者医療並びに介 護給付費、障害介護給付費等の審査 支払業務の充実・強をはじめ、各 種システムの安定的な運用、共同事 業の効率的推進、健事業の支援強 化など、国民健康保険事業等の安定 運営の確保に向けて、保険者並びに 関係機関との連携を密にして、より 一層の適正な事業運営と更なる保険 者へのサービス向上努めるもの とする。 このため、令和5年度の事業計画 は、保険者に満足してもらえる国保 連合会を目指していくために、次の とおり重点目標及びその取り組み方 針を定め、その企画・運営・実施に 当たっては 常に保険者の満足度を 高める工夫、価値ある情報の提供な どに留意しながら保険 者の期待に 沿った成果をあげ、負託に応えるも のとする。 2 重点目標 (1)国民健康保険事業の安定的運営 保険者の意を体し、安定した国民 健康保険事業運営に向けた事業・運 動の展開 (2)成果を上げるための国民健康保 険・後期高齢者医療診療報酬審査支払 事業等の展開 審査支払機関改革への対応及び効 率的なレセプト審査体制の整備・審 査精度の向上並びに査支払業務・ 事務代行業務の効率的推進 (3)共同事業の効率的推進 保険者事務共同電算処理事業等の 拡充及び各種共同事業の効率的推進 (4) 実効性のある保健事業の支援強化 と特定健診等データ管理業務の適正執行 総合的保健事業支援の充実、医療 データの情報提供及び関係団体との 連携強化並びに特定健診等データ管 理業務の適正執行 (5)介護保険・障害者総合支援事業関 係業務の適正執行 介護給付適正化対策事業の積極的 な推進、介護給付費等審査支払業務 及び障害者総合支援給付費審査支払 業務の適正執行並びに介護サービス の質の向上 (6)新規事業への対応 保険者のニーズに応える事業への 弾力的対応 (7)成果を生み出す組織体制・事務運 営等の整備 総合的・効果的に事業を展開する ための組織体制の整備、職員の資質 の向上、事務運営等の改善 3 重点目標の取り組み方針 (1)国民健康保険事業の安定的運営 国民健康保険事業の安定的運営に 向けて保険者と連携を密にし、事務 、 栃木県国民健康保険団体連合会「栃木の国保」 3
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